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【書籍⑩】スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術

今日の気づきは「従来の考え方に毒されない!」です。

今日は以下の書籍からの気づきです。
スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術
2015/6/24
ジェフ・サザーランド (著), 石垣賀子 (翻訳)

本書籍は、プロジェクト管理法「スクラム」考案者のサザーランド氏による完全ガイドであり、「スクラムは組織文化を変えられる」、と書かれています。

本書を読んで気づいたことは以下の4つありました。

①人を責めず環境を変える!
本書では、「人間の行動の大半は、その人の持つ特性そのものより、われわれを取り巻くシステムが左右する」と述べられていました。

そして以下の3つの話が紹介されていました。

1. ミルグラム実験
この実験では、一般の人が、白衣を着た人(白衣は権威ある印象を与えるため)から隣室にいる別の人物に徐々に強さを上げながら電気ショックを与えていくよう言われます。

結果、大半の被験者が権力に逆らえず、隣室の叫び声が聞こえなくなる第五段階まで電圧をかけたそうです。

2. 神学校の実験
この実験では、神学校(神父を育成する学校)の学生に別の建物へ急いで移動するように言っておき、苦しげな声を出して助けを求める人の横を通らせます。

結果、足を止めて助けようとした人が10%しかいなかったそうです。

3. 工場再生の実話
元ゼネラルモーターズ(GM)の工場で、酒を飲んだりふざけたりする従業員ばかりで生産性の低い工場をトヨタが買収しました。

トヨタは従業員を日本へ研修に行かせ、トヨタ生産方式を学ばせました。

結果、日本の工場と同じくらい正確かつ欠陥の少ない工場に生まれ変わったそうです。

これら3つの話より、私も人々を動かすのはシステムの方だということに大変納得しました。

他にもユダヤ人虐殺なんかも同じ例だと思います。

今後は優秀な人がいないから生産性が低いのではなく、ミスや失敗を生むシステムを精査し正していくべきだと気づきました。

②定期報告は高効率
スクラムでは、1か月や2週間などのスプリントと呼ばれる単位ごとに顧客と実際に動く成果物を確認しながら方向性を調整するので、無駄がありません。

本書では明記されていませんでしたが、私はこの定期報告が、パーキンソンの法則を防止する効果もあると気づきました。

パーキンソンの法則とは、「仕事は、完成までに利用可能な時間をすべて満たすように拡大していく」というものです。

例えば、私のこの「気づき」も平日の朝の出勤前に書いていますが、30分しかない時は30分で終わるのに、2時間あると記事選びや関連記事を読んだりするのにも時間がかかり、2時間かかってしまっています。

これと同じで、スプリント内で取り組むタスクがあって、それを定期報告までに成果物として顧客に見せられる形にしなければならないのが良いプレッシャーとなって効率が高くなっているのではないか、と気づきました。

私も来月からITコンサルになりますが、毎週定期報告のサイクルがあるので、週の最初にここまで終わらせると明確に決めて、良い緊張感を持って高い効率で仕事しようと思いました。

③顧客は味方、従来の考え方に毒されない!
従来のウォーターフォール形式では、システム開発を受託する時、最初にどこまでの機能を1年間で開発するので1億円、のように契約します。

すると顧客から変更の要望があれば、契約交渉や変更管理ばかりで、顧客とはまるで敵対関係みたいになります。

しかしスクラム方式では顧客に定期報告し、成果物を見ながら共に考え、軌道修正を話し合うので、まるで味方と協調するみたいだと気づきました。

そもそも顧客を敵や味方と見なすこと自体、私は従来の方式に毒されていたと気づきました。

今のPJでは顧客の陰口なんかもよく目にしますが、①の気づきにもある通り、それは顧客自身ではなくシステムが悪いのです。

今後は顧客は味方と強く意識し、協調し、一緒の方向を見ることを心がけるのはもちろん、他にも従来の方式に拘り過ぎてないか、と根本的な考え方に気を付けながら仕事していこうと改めて気づきました。

④残業は非効率
本書ではなぜ残業するほど生産性が落ちるのかについて、以下の2つの話で説明されていました。

1. 人は活力がなくなると正当な判断をしにくくなる
2011年のイスラエルで下された判決1000件を分析すると、判事が休憩直後にした判決は仮釈放60%の割合だったのが、休憩直前ではほぼ0%だったそうです。

2. ミスを取り返すのは時間がかかる
とあるシステム開発会社での調査で、バグに気づいたその日のうちに対処した場合、一時間で修正できたとすると、三週間後では二四時間かかったそうです。

よって、人は残業するほどミスが増え、そのミスを取り返すのに無駄に時間がかかるため、残業するほど生産性が落ちるとのことです。

人によって多少前後するものの、完成した仕事量のピークは週40時間で、それ以上働くと仕事量が落ちるという調査結果もあるそうです。

確かに、と私は納得しましたし、今後は残業を控えて仕事量を高めようと気づきました。

独自性 ★★★★★
有用性 ★★★★★
分かりやすさ ★★★★☆
総合 95 / 100

以上、今日の気づきは「従来の考え方に毒されない!」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ABOUT ME
まさひろ
20代会社員のまさひろです。 相手から必要とされるビジネスマン目指し、 毎日気づいたことを書き綴っていきます

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