今日の気づきは「自社と他社を知り戦わずして勝つことが重要!」です。
今日は以下の記事からの気づきです。
メルカリのECモール、撤退組の受け皿に 実店舗超えも:日本経済新聞
本記事を要約すると、2021年10月から本格提供を開始したECプラットフォーム「メルカリShops」は出店費用が安く操作性に優れEC初心者のニーズを捉えている、と報じています。
本記事では、メルカリShopsの強みが以下の3つ紹介されていました。
①他社が直接競合しない
まず全てのECプラットフォームを以下の2軸で4つの象限に分類してみます。
縦軸:出店(出品)のハードルが高い/低い
横軸:既存利用者が多い/独自に顧客開拓の必要あり
すると以下の通り、他社は別の象限にいるため、直接競合しないことがメルカリShopsの1つ目の強みとなるのです。
第一象限(右上):大手ECプラットフォーム
楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングは、既存利用者が多く集客面で優位性があります(横軸で右側に分類)が、例えば楽天の初期登録費用と出店料は29万4000円(税別)、開店まで1~2カ月程度必要など、コスト面/作業面の両方でEC初心者にとっては負荷が大きい仕組みとなっています(縦軸で上側に分類)。
よって、これら大手ECプラットフォームは全て第一象限(右上)に分類されます。
第三象限(左下):ストアフロント型EC構築プラットフォーム
初期費用0円からスタート可能な独自ECサイトを開設できるEC構築プラットフォームは、簡単かつスピーディーにブランドの世界観を表現したサイトづくりができます(縦軸で下側に分類)が、集客は自社で行う必要があり、顧客基盤がない限り集客面で苦戦を強いられる出店者も少なくありません(横軸で左側に分類)。
よって、ShopifyやSTORES、BASEなどのストアフロント型EC構築プラットフォームは全て第三象限(左下)に分類されます。
第四象限(右下):メルカリShopsのみ
メルカリShopsはメルカリ内に直接出店することから集客力に長けており(横軸で右側に分類)、審査がすぐに完了、ITリテラシーの低い事業者でも使いやすい操作性から出店ハードルも低いことが強みです(縦軸で下側に分類)。
よって、メルカリShopsだけが唯一第四象限(右下)に分類されるため、他社が直接の競合ではないと書かれています。
②「食品」が扱える
メルカリでは安全面や衛生面の観点から、生鮮食品の販売を禁止していましたが、ニーズは相当数あったため、メルカリShopsでは食品が人気ジャンルとなりました。
特に産直品は中間コストが無く、美味しい食品を比較的リーズナブルに提供できたり、訳あり商品も人気だそうです。
③メルカリのカルチャーを受け継いでいる
「お買い上げありがとうございます」という手書きの手紙が同梱されるなど、メルカリShopsには「手触り感」のあるコミュニケーションを実施している出店者が多く、メルカリのカルチャーが受け継がれているそうです。
22年5月には、出店者が、購入者がリピーターかどうかが分かる機能を追加し、出店者が文面を変えやすくする工夫を機能改善で後押ししているとのことです。
本記事で気づいたのは、自社の強み/弱みを分析し、他社と同じ土俵で戦わないことはやはり重要、ということです。
本記事で紹介されている強みのうち、既存利用者の多さや認知度、使い始めのハードルの低さ、メルカリカルチャーの継承、そしてそれを後押しする機能追加は、メルカリならではの強みです。
そしてそこに、今までの弱みである「食品」を掛け合わせてメルカリShopsが生まれたのだと気づきました。
私も今後、顧客のDXを支援する立場の中で、その顧客の強み/弱みはどこかを探し、見つける力を養わないといけないと感じました。
そして、戦略とは戦いを略すと書きますが、今後はなるべく既存の大手と同じ土俵で戦わないためにはどうすれば良いかを考えていきたいと思いました。
以上、今日の気づきは「自社と他社を知り戦わずして勝つことが重要!」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!