書籍

【書籍からの学び⑥】イーロン・マスクは人類を救う男?

今日の気づきは「イーロン・マスクは人類を救う男?」です。

今日は以下の書籍からの気づきです。
イーロン・マスク 未来を創る男
アシュリー・バンス (著), 斎藤栄一郎 (翻訳)

本書籍を要約すると、安価かつ高性能なロケットと電気自動車(EV)、そして太陽光発電の量産と、次々と「不可能」を実現させてきた男、イーロン・マスクが初めて認可した評伝であり、マスクは人類を救う男だ、と書かれています。

本書を読んで気づいたことは以下の3つありました。

①著者が適任
著者はマスク信者ではなく、むしろ当初は良い印象を抱いていなかったそうです。

よってマスク本人始め、200人以上への取材を通じて明らかになった事実を誇張なく公平な立場で記しており、曖昧な部分も徹底的に無くし、書ききれなかった部分は最後に付録まで付けています。

もちろん事実のみでなく著者自身の意見、分析なども語られているため、全体的に読みやすかったです。

技術にも明るいため、これ以上適任な著者はいないとさえ思いました。

②マスクは他の天才と違う
私は本書を読んで、マスクがジョブズや他の天才達と違い、「人類を救う」ことに役立つことをしていることに気づき、感嘆しました。

マスクはスペースXで安価なロケットを実現し、将来的には人類の火星移住を目指しています。

火星移住は、地球でもしウイルスや、隕石、核爆弾などで人類が絶滅しても火星で生存できることを意味します。

また、テスラとソーラーシティで100%EVと太陽光発電の量産を実現しましたが、今後さらなる普及を目指しており、それは持続可能エネルギーによって温暖化を抑制し、地球上での人類の生存確率を高めることを意味します。

つまりマスクは、人類を救う技術を生み出しました。

しかし、「空飛ぶクルマが欲しかったのに、出てきたものはたったの”140文字”」(ピーターティール; 出展はこちら)という有名な揶揄に代表されるように、他の天才達の最近の技術イノベーションは、100年前の自動車の発明のような斬新なアイデアではなく、「どうしたら広告をクリックしてもらえるか」という、消費者を楽しませ、「楽して稼ぐ」方向性のものが多くなっています。

これらが悪いとは言っていませんが、マスクのやろうとしていることは、他の天才達と一線を画すと私は気づきました。

Twitter、Facebook、instagram、YouTube、iPhoneは百年後には替えの効く物が出てきているかもしれませんが、マスクの作ったロケットやEV、ソーラーパネルは必ず無くてはならないものとなっているのではないか、と思いました。

③人類の命運を託すのは不安
翻って、私はマスク1人に人類の命運を託す技術開発責任を負わせている今の状況が不安だと思いました。

マスクの天才ぶりの表現を本書からピックアップしてみると、並外れた記憶力、言語化能力、理解力、学問上の概念を現実のビジネスプランに落とし込む才能、人々の好みや技術トレンドを先読む力、マーケティングセンス、他社の野心溢れる優秀な人材を見つけて入社させる才能など、多くの才能があって、どれも素晴らしいことは確かです。

また本書では、マスクはギフテッドチャイルド(先天的に極めて高い能力を持っている英才児)であり、ギフテッドのいくつかの段階の中でも、最も高いギフテッドの行動に非常に近いとも書かれています。

しかしマスクの人格には懸念があります。

例えば、10年間秘書で右腕でもあったメアリー・ベス・ブラウンをあっさりクビにする冷酷な一面や、最近ではTwitter買収でいきなり話を無かったことにする我儘な一面などがあります。

本書を読んで特に驚いたのは、テスラ製EVのオートパイロット中に事故死した男性へ心のこもった哀悼の意を示すどころか、統計データを片手に「自動車事故は8900マイルごとに1人死亡しており、オートパイロットの走行距離はこの2倍。人間が運転するよりはるかに安全だ」と冷淡な対応を取ったことです。

さて、人類の危機を救いたいと言う一方で、トロッコ問題(トロッコで1人を殺す道か5人を殺す道かを選択する問題)のような倫理観を問われる問題に、彼はどう答えるのか?と思わずにはいられませんでした。

やはり、ロケット開発、EV・ソーラーパネルの普及に尽力している点は非常に尊敬できますが、それらが1民間企業、それもほとんどワンマン経営で人格に疑問のあるマスクの手の内だと、ちょっと不安、と言うのが、私が本書を読んで最も感じたことです。

本書を読んで良かったです。

本書を読んで、自分もマスクのように、本当に人類のためになることに人生を捧げたいと心から思えました。

私は彼のような天才ではないので、自分なりにできることを考えたいです。

独自性 ★★★★★
有用性 ★★★★☆
分かりやすさ ★★★★★
総合 90 / 100

以上、今日の気づきは「イーロン・マスクは人類を救う男?」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ABOUT ME
まさひろ
20代会社員のまさひろです。 相手から必要とされるビジネスマン目指し、 毎日気づいたことを書き綴っていきます

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA