今日の気づきは「DXありきで課題をひねり出してはいけない!」です。
今日は以下の記事からの気づきです。
DXと材料開発、課題ひねり出すより長年の懸案に成功例:日本経済新聞
本記事を要約すると、経営者にDXをやれと言われて予算に合わせて無理に課題をひねり出すのではなく長年の課題にDXを使うべき、と報じています。
目次
●DXで失敗が多い理由
●DXを成功に導くには
●最後に
DXで失敗が多い理由
DXは、取り組んでみてもPoC(Proof of Concept, 概念実証)から先には進めない失敗例が多いそうです。
その原因は「経営者にDXをやれと言われ、付けられたDX予算に合わせて無理に課題をひねり出すから」(ヤマハ発動機生産技術本部設備技術部長の茨木康充氏)だそうです。
実際に茨木氏は、DXの予算が付く前から存在していた課題である「鋳型の冷却水の流量と不良品の関係」を明らかにし、1カ月に数件あった不良をほぼゼロにする成果を得たそうです。
DXを成功に導くには
日本の技術では長年、技術者の勘や経験頼りでしたので、客観的な根拠に基づく設計に変えていないことが課題でした。
横浜ゴムではベテラン技術者でも把握しきれていない現象や、経験が邪魔をして技術者の頭の中から排除されている事実についてデータを基に客観的に指摘する活動を実施しているそうです。
ライオンでは、ハミガキを生産する際の移送性(粘り気)の予測に、機械学習を利用して成功した事例(22年4月発表)もありました。
よって、日本のMI(Materials Infomatics, 機械学習などの技術を用いて、材料開発の効率化を図る分野や技術)で、長年の課題に向けた解決手段としてDXを活用すれば、日本企業は成果を得るのに有利だと言えます。
最後に
DXとIT化の違いを説明できない人が73%という調査結果もありますが、DXという言葉が流行っているからと、むやみにDXに取り組むと、そもそもDXが手段ではなく目的になってしまい、失敗してしまうということです。
DX成功のカギは2つあると気づきました。
1つ目は経営層が長年の課題として「業務効率化、人手不足への対応」「生産性向上」といった足元の課題ばかりではなく「事業モデルの変革」「新規事業の展開」という真の経営課題へ注目すること、2つ目は経営層がデジタル理解を深めることだと気づきました。
以上、今日の気づきは「DXありきで課題をひねり出してはいけない!」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!