今日の気づきは「UX向上で応募率が4年で1.5倍!」です。
今日は以下の記事からの気づきです。
ディップ、データ分析を徹底 求人応募率1.5倍に:日本経済新聞
本記事を要約すると、バイトの求人掲載サイト「バイトル」を運営するディップが、リコメンド機能強化、データ保持機能強化、メルマガ戦略、アフターフォローを通じて4年で応募率1.5倍を達成した、と報じています。
ディップの工夫
ディップがバイトの求人掲載サイト「バイトル」で行った工夫は以下の4つです。
①リコメンド機能強化
ディップはアンケート調査から「勤務地」を条件に挙げるユーザーが8割を超えること、さらにサイト上の同一の駅で複数の求人案件を閲覧する行動履歴が4割弱あることが分かったそうです。
その結果を基に、従来は「このお仕事を見た人はこんなお仕事も見ています」とリコメンドしていたのを「この求人と同じ駅の求人はこちら!」と変更したそうです。
すると、お薦め求人の表示エリアの利用率は74%増加し、求人詳細ページの閲覧数も8%増加したそうです。
②データ保持機能強化
データ保持機能とは、移動中にサイトやアプリで求人情報を見て、目的地に着いたタイミングでいったん閉じた後、検索を再開した際に情報を引き継ぐ機能のことです。
これを強化したところ、「離脱率がぐんと減った」(同社メディア編集部部長の山下ロルミス氏)そうです。
また、この機能により、サイトとアプリで情報連携することもでき、『同じ人』と認識できるようになったことで、仕事の探し初めから終わりまでの個々のユーザーの行動追跡の解像度向上にも役立ったそうです。
③メルマガ戦略
②でユーザーの行動がより鮮明になったことで主にメールマガジンを用いたCRM(顧客情報管理)の精度も上がりました。
ディップの調査では37%が3カ月未満、66%が1年未満に離職しており、そこで再び仕事探しをするタイミングが訪れるそうです。
一度職探しが終わり、再開すると思われるタイミングを見計らってメールを出したり、応募フォームまでたどり着いたものの入力が完了していない人にリマインドをかけるなどで応募率は2倍改善できたそうです。
④アフターフォロー
膨大なデータはユーザー体験向上だけでなく、求人を掲載する顧客企業に対する改善策の提案にも有効になりました。
「例えば、『学生歓迎』の求人の場合、『友達と一緒に応募OK』という内容を原稿に加えたほうが応募率は高いなど、原稿の中身についてもアドバイスできるようになってきた」(山下氏)と言います。
今後の戦略
今後の戦略は、以下の2つ挙げられていました。
①自社サイトやアプリ外の広告データとの連携
現在はサイトとアプリ内のデータがメインのため、今後、外部のデータをどう活用していくかを検討中だそうです。
②媒体間のデータ共有
ディップはアルバイト求人の「バイトル」、正社員・契約社員の転職求人「バイトルNEXT」、正社員・派遣・パートの総合求人「はたらこねっと」、看護師求人の「ナースではたらこ」といった複数の媒体を展開しています。
「IDを共通化していないサービス同士をつなげれば、例えば学生のアルバイトニーズから、その後の就職・転職ニーズなどライフステージの変化に対応したリコメンドが可能になる。それができれば、サービス全体で長く顧客に寄り添っていけるので実現していきたい」(山下氏)と語りました。
最後に
4年で1.5倍の応募率を達成したのは、やはりアンケートやデータ分析を通じたUX向上がカギでした。
今後、私もユーザーファーストの視点に立たないと、と気づかされました。
以上、今日の気づきは「UX向上で応募率が4年で1.5倍!」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!