今日の気づきは「日米が半導体安定供給の準備開始!」です。
今日は以下の記事からの気づきです。
日米、次世代半導体の量産へ共同研究 国内に新拠点:日本経済新聞
本記事を要約すると、日米で次世代半導体の量産に向けた共同研究を開始し、2025年にも国内に量産態勢を目指している、と報じています。
目次
●先端半導体と次世代半導体
●現在の半導体生産の状況
●今後の動向
●最後に
先端半導体と次世代半導体
半導体の中でも、回路幅が10ナノ(ナノは10億分の1)メートル未満の半導体は「先端半導体」と呼ばれ、スマートフォンなどに使われています。
日米が研究するのは回路幅2ナノメートル相当の「次世代半導体」で、量子コンピューターなどに使います。
回路幅が細かいほど高性能で電力消費も少なく済みます。
現在の半導体生産の状況
先端半導体に限らず、半導体全体の生産能力の世界シェアは2020年時点で下表の5か国で85%を占めています。
国名 | シェア | 半導体生産状況 |
---|---|---|
台湾 | 22% | 先端半導体のシェアは9割 |
韓国 | 21% | 先端半導体のシェアは8% |
日本 | 15% | 製造装置や素材に強み |
中国 | 15% | 国家戦略として半導体強化 |
米国 | 12% | 生産拠点少ないが研究開発力高い |
合計 | 85% | – |
今後の動向
日本は年末までに産業技術総合研究所や理化学研究所、東大などと協力し、新たな研究機関「次世代半導体製造技術開発センター(仮称)」を立ち上げます(「https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA03C8C0T00C22A6000000/」では25年度の予定でしたが、早まったみたいです)。
米国の国立半導体技術センター(NSTC)の設備や人材を活用して開発に取り組む予定で、企業の参加も募ります。
また、日本側には10年で1兆円の研究開発費を充てる案があり、米議会上院は27日、半導体の生産・研究に7兆円の補助金を投じる法案を可決しました。
最後に
先端半導体のシェアの9割を持つ台湾で、台湾有事が起きると世界中のスマホが値上がりし、大変なことになると気づきました。
よって、「次世代半導体製造技術開発センター(仮称)」の設立が年内に前倒しされ、2025年にも日米が協力して量産態勢をめざす動きが始まって良かったと感じました。
以上、今日の気づきは「日米が半導体安定供給の準備開始!」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
アイキャッチ画像はCristian IbarraによるPixabayからの画像